- 【中国語・中国文化専攻科目】
- 【中国史】CIG1823
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- 担当教員:高瀬 奈津子
- 履修学年:3~4年次
- 科目区分:必修科目
- 開設曜日講時:火曜3講時、水曜3講時
- 受講料:45,000円(テキスト代を除く)
- テーマ
- ユーラシア東部地域における中国隋唐王朝の興亡と、周辺諸国との関係を学ぶことで、人間と社会に関する理解を深め、地域共創に役立つ教養を身につける。
- 到達目標
- 隋唐時代の中国とその周辺にいた集団との交流・対立・融合の過程を知ることで、東部ユーラシア地域における隋唐王朝の位置づけを理解する。また、中国の伝統文化だけではなく、おもに異文化である西方の文化を取り入れて成立した隋唐文化から、隋唐時代の中国社会・文化の多様性を理解する。
- 授業概要
- 隋唐時代は、約400年近くに及ぶ長い分裂の時代をようやく収束させ、中国史上、政治・社会経済・文化の面でもっとも華やかだった時代である。またその一方で、後半は政治・社会で大きな変化が生じ、唐宋変革期と呼ばれる、中国史上の大きな画期となった時代でもあった。授業では、隋唐時代の政治状況や社会経済の動向を中心に、あわせて出土した考古文物なども紹介しながら、さまざまな観点からこの時代の特質について考えていきたい。
- 授業計画
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- 第1回 はじめに
- 第2回 北魏の成立と漢化政策
- 第3回 北魏の東西分裂
- 第4回 西魏・北周の成立
- 第5回 「関隴集団」について
- 第6回 隋の建国
- 第7回 文帝の「開皇の治」
- 第8回 煬帝期の政治
- 第9回 5~6世紀の東アジア動向
- 第10回 隋と東アジア諸国との関係
- 第11回 隋末の反乱
- 第12回 唐王朝の建国と「玄武門の変」
- 第13回 突厥について
- 第14回 太宗と「貞観の治」
- 第15回 均田制と府兵制
- 第16回 唐の建国と東アジア諸国への影響
- 第17回 白村江の戦い
- 第18回 渤海の建国
- 第19回 則天武后の登場
- 第20回 武周政権
- 第21回 中宗~玄宗期における二度の宮中クーデーター
- 第22回 玄宗と「開元の治」
- 第23回 隋唐長安城
- 第24回 隋唐時代の外国人-出土文物を中心に-
- 第25回 安史の乱
- 第26回 藩鎮の設置
- 第27回 両税法と専売制
- 第28回 宦官の台頭と官僚の党争
- 第29回 黄巣の乱と唐王朝の滅亡
- 第30回 学期末テストとまとめ
- 事前学習
- 予定されている授業について、配布資料や参考書を読んで、その内容を確認しておく。各回、約2時間の事前学習を要する。
- 事後学習
- 受講後、配布資料や講義メモなどから授業内容を振り返り、ノートを整理すること。各回、約2時間の事後学習を要する。
- 成績評価
- 学期末試験40%、平常点30%、レポート30%、計100%とする。学期末試験及びレポートについては傾向や講評をお知らせ配信で公表する。
- テキスト
- 特定のテキストはない。プリントを配布して講義を進める。
- 参考文献
- 藤善真澄編『アジアの歴史と文化』2・中国史-中世(同朋舎出版、1995年)
布目潮フウ・栗原益男著『隋唐帝国』(講談社学術文庫、1997年)
外山軍治著『中国文明の歴史』5・隋唐世界帝国(中公文庫、2000年)
礪波護・武田幸男著『世界の歴史』6・隋唐帝国と古代朝鮮(中央公論社、1997年)
氣賀澤保規著『中国の歴史』6・絢爛たる世界帝国-隋唐時代-(講談社、2005年)
その他に、授業で随時紹介する。
- 特記事項
- 講義の中では、DVDや図版資料を使用することがある。
- オフィスアワー
- 講義期間中毎週火曜日12:20~12:50 7523研究室